階段での一歩一歩がもたらす健康革命
階段の登り降りで13 kg減量に成功した私に、さらなるうれしい気付きがありました。単に体重が減っただけでなく、血液検査の結果にも改善が見られたのです。
日々の小さな習慣が、目に見えない体内の健康にも大きな影響を与えていたことが分かりました。40代からでも遅くない、シンプルで効果的なダイエット法と、その予想を超える恩恵をお伝えします。
体重 83 → 70 kgへの道のり
これまでの記事で、階段の登り降りをすることで体重が83 → 70 kgになったと書いてきました。今回は血液検査の経過(抜粋)を記してみたいと思います。
私は下戸であり、お酒は飲みません。タバコは吸いません。甘いものは好きですが、体のことを気をつけるようになってからあまり食べなくなりました。
私は医学の素人です。素人なりに各検査項目について勉強をし、運動をしつつ値の経過を確認し、得られた結果を真摯に受け止め、その結果を意識しながら引き続き運動をする・・ このように取り組んできました。その結果・経過の一部です。
本記事が皆様に必ずしも当てはまるものとは限りませんが、何かの参考になれば幸いです。
身体計測
年齢 | 体重 [kg] | BMI | 体脂肪率 [%] | 腹囲 [cm] |
---|---|---|---|---|
37歳 | 81.3 | 27.4 | 29.2 | 89.8 |
40歳 | 75.1 | 25.6 | ー | 88.8 |
46歳 | 78.0 | 26.4 | ー | 86.0 |
47歳 | 69.2 | 23.5 | 18.3 | 76.0 |
階段の登り降りを始めて当初は体重が順調に減りました(37 → 40歳)。しかしその後、停滞期と揺り戻しがあり体重は増加傾向に(40 → 46歳)。そこからは食事面でさらなる対策をとるようにし、現在に至ります。体重がピーク付近の頃は腰痛がひどく、立ち仕事を半日もすると限界を迎えていましたが、37 → 40歳あたりの時期で腰痛をほぼ感じなくなり、とてもうれしく感じたことを覚えています。
肝機能
年齢 | AST [U/L] | ALT [U/L] | γ-GTP [U/L] |
---|---|---|---|
37歳 | 43 | 85 | 58 |
40歳 | 24 | 25 | 26 |
46歳 | 42 | 58 | 32 |
47歳 | 23 | 25 | 21 |
体重が過多の頃は、各項目が基準値を上回る傾向がありました。
階段の登り降りと食事の改善で各項目とも基準値内に収まるようになりました。
ASTとALTの上昇
- 肝臓の炎症
- ASTとALTの上昇は、現在肝臓に炎症が起きていることを示します。
- 脂肪肝の可能性
- 体重過多の方では、脂肪肝が原因で両方の数値が上昇していることがあります。
γ-GTPの上昇
- アルコールの影響
- γ-GTPはアルコールに敏感に反応するため、飲酒量が多い場合に上昇します。
- 胆道系の異常
- 肝臓や胆道に何らかの異常がある場合にも上昇することがあります。
脂質
年齢 | コレステロール [mg/dL] | LDLコレステロール [mg/dL] | HDLLDL/HDL比 | [mg/dL] | 中性脂肪
---|---|---|---|---|
37歳 | 133 | 48 | 2.8 | 201 |
40歳 | 118 | 62 | 1.9 | 111 |
46歳 | 156 | 65 | 2.4 | 73 |
47歳 | 130 | 68 | 1.9 | 68 |
HDLコレステロールが低い、LDLが高い、そしてL/H比(LDL/HDL比)が高い状態は、総合的に脂質異常症を示唆し、動脈硬化の危険性が高まります。
2024年現在、私の場合はLDLコレステロールがまだ基準値(119 mg/dL以下)を超えていて、L/H比が望ましい値(1.5以下)よりは高いものの、階段の登り降りによりHDLコレステロールを上げることができ、中性脂肪を基準値内(149 mg/dL以下)に収めることができました。LDLコレステロールについては食事面も含め、引き続き対策に取り組んでいきたいと思います。
HDLコレステロールが低い状態(基準値40 mg/dL 以上)
- 動脈硬化のリスク上昇
HDLコレステロールが低いと、余分なコレステロールを回収して肝臓に運ぶ機能が低下します。これにより血管壁にコレステロールが蓄積しやすくなります。- 抗炎症作用の低下
HDLには抗炎症作用があるため、その低下は血管の炎症を抑制する機能の減少を意味します。出典:【AST・ALT・γ-GTP】肝臓の数値が悪いといわれたら?肝機能の数値を下げる方法も解説
低HDLコレステロール血症とは?原因や治療、対処についても解説
LDLコレステロールが高い状態(基準値119 mg/dL 以下)
- 動脈硬化の進行
- LDLコレステロールが血管壁に付着し、炎症を引き起こすことで動脈硬化が進行します。
- 心血管疾患のリスク上昇
- 動脈硬化により、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの発症リスクが高まります。
- 血管の狭窄
- 動脈硬化の進行により、血管の内腔が狭くなり、血液の流れが悪くなります。
- 血栓形成のリスク
- 血管の狭窄により、血栓ができやすくなり、突然の血管閉塞のリスクが高まります。
- 無症状での進行
- 高LDLコレステロール血症は無症状で進行するため、定期的な検査が重要です。
出典:コレステロールとは?LDL(悪玉)コレステロール値が増える原因と下げる対処法
高LDLコレステロール血症とは?受診の目安や対処について解説
L/H比(LDL/HDL比)が高い状態
- 動脈硬化のリスク上昇
L/H比が2.0を超えると、血管内のコレステロールの蓄積が増え動脈硬化が疑われます。- 血栓形成の可能性
L/H比が2.5を超えると、血栓ができている可能性が高く心筋梗塞のリスクも上昇します。- 脂質バランスの悪化
LDLコレステロール(悪玉)に対してHDLコレステロール(善玉)の割合が相対的に低いことを示し、総合的な脂質バランスが崩れていることを意味します。- 心血管疾患のリスク増加
L/H比の上昇は、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントのリスクを高めます。健康な状態では、L/H比は1.5以下が望ましいとされています。
中性脂肪の値が高い状態(基準値149 mg/dL 以下)
- 動脈硬化のリスク上昇
血液中の中性脂肪が多い状態が続くと動脈硬化のリスクが高まります。これは心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患につながる可能性があります。- 肝臓への負担
中性脂肪が過剰になると肝臓に脂肪が蓄積し、脂肪肝につながる可能性があります。- 膵炎のリスク
中性脂肪値が非常に高い場合、急性膵炎を引き起こすリスクが高まります。- 代謝異常の兆候
高い中性脂肪値は、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの代謝異常につながる場合があります。出典:中性脂肪が高すぎる・低すぎることの問題とは?数値の目安についても解説
中性脂肪の数値が高いと言われたら?基準値や下げる方法を医師が解説
現在の健康のため、未来の健康のため継続していく
今回の内容について、みなさまはすでにご存知だったかもしれません。これらの値について少しでも知り、生活習慣を見直すことで、今の40代をより健康に過ごせると期待できます。
ひいては今後何十年と続くであろう人生を健康に楽しむため、せっかく手に入れた階段登り降りや食生活の習慣を貫いていきたいと思います。
おことわり
本記事は筆者個人の健康診断結果と経験に基づくものです。記載内容は一般的な医療アドバイスではなく、読者の皆様の健康状態については必ず医療専門家にご相談ください。また、本記事の情報は執筆時点のものであり、最新の医学的知見とは異なる可能性があります。