息づかい一つで変わる階段登り降り運動の効果
毎日のちょっとした時間で効果的な全身運動ができる階段の登り降り.でも、ただ登り降りするだけではつまらないと考えていませんか? 実は正しい呼吸法を取り入れ意識することで、この一見単純な運動の効果を何倍にも高められるかもしれません.
正しい呼吸法は、体内の酸素供給を効率的に行い、筋肉への負担を軽減する効果もあります。これにより、長時間の運動でも疲れにくくなり、継続的なトレーニングが可能になります。また、呼吸法を意識することで、集中力が高まり、精神的なリフレッシュ効果も期待できます。
本記事では、階段の登り降りを習慣にしている方に向けてパフォーマンスを向上させる呼吸法のコツをお伝えします.
心肺機能の強化・代謝アップをはじめ感情のコントロール、果ては心の健康まで・・ 階段の登り降り運動の可能性を最大限に引き出す秘訣をぜひ覗いてみてください!
呼吸と健康の関係性
運動時に限らず、呼吸と健康は以下のような非常に密接な関係があります.
- 酸素供給と代謝
- 適切な呼吸は全身、特に脳への十分な酸素供給を確保します.細胞の代謝や脳機能の維持に不可欠です.
- 呼吸器系の健康維持
- 適切な呼吸法、特に鼻呼吸は空気の浄化や加湿を行い、呼吸器系の健康維持に貢献します.
- 血圧と心拍数の調整
- ゆっくりとした呼吸は血圧と心拍数を下げる効果があり、循環器系の健康に寄与します.
- 自律神経系への影響
- 深くゆっくりとした呼吸は副交感神経を活性化し、リラックス効果をもたらします.ストレス軽減や心身の健康維持に重要です.
- 免疫機能の向上
- 正しい呼吸法は、副交感神経を通じてホルモンや免疫系の働きを正常化させる効果があります.
- 感情のコントロール
- 呼吸を意識することで、感情に関連する脳の領域に影響を与え、感情のコントロールに役立ちます.
- 自然治癒力の向上
- 意識的に正しい呼吸法を行うことで、体の自然治癒力を高めることができます.
出典:呼吸 ~ストレス解消法~
自然治癒力を増す呼吸
「呼吸」が健康に重要であることを示す5つの研究
階段の登り降り運動の際のおすすめ呼吸法
登りのおすすめ ー鼻呼吸ー
階段を登る際は鼻呼吸を意識することで以下の利点が期待できます.
- 空気の浄化と加湿
- 鼻呼吸は空気を浄化し加湿する効果があります.階段の登り降り運動中に吸い込む空気の質が向上し、呼吸器系への負担が軽減されます.
- 呼吸のペース調整
- 鼻呼吸は自然と呼吸のペースを落ち着かせる効果があります.階段の登り降り運動中も安定した呼吸リズムを維持しやすくなります.
- 過呼吸の防止
- 鼻呼吸は口呼吸に比べて過呼吸を起こしにくいため、階段の登り降り運動中の息切れを軽減する効果があります.
- 免疫力の向上
- 鼻呼吸は口呼吸に比べて細菌やウイルスの侵入を防ぐ効果があります.階段の登り降り運動中の免疫系の負担が軽減されます.
- 酸素供給の効率化
- 鼻呼吸は肺への酸素供給を効率化し、体内により多くの新鮮な酸素を取り入れることができます.
- リラックス効果
- 鼻呼吸はリラックス効果があり、階段登り降り運動中のストレスや緊張を軽減する可能性があります.
- 体温調節
- 適切な鼻呼吸は新陳代謝を促進し、体温を健康的に上げる効果があります.
出典:くるくる保健室No.15『ロングブレスで長生きしよう!!』
下りのおすすめ ーロングブレスー
階段を降りる際、息を吐く時にロングブレスを取り入れると(吸う時は鼻から)、以下の点から運動効果を高める可能性があります.
- 呼吸筋の強化
- ロングブレスは強く長く息を吐くきます.腹横筋などの呼吸筋が鍛えられ、運動中の呼吸効率が向上する可能性があります.
- 代謝の向上
- ロングブレスは体内の温度を上げ、代謝を促進する効果があります.階段の登り降り運動と組み合わせることで、より効果的に脂肪燃焼を促進し運動効果を高める可能性があります.
- 姿勢の改善
- 腹横筋を鍛えることで自前のコルセットのような効果が得られ、姿勢の改善につながります.これは階段の登り降りの際の姿勢維持に役立ち、より効率的な運動につながる可能性があります.
- ストレス軽減
- 深く長い呼吸を意識することで、副交感神経が優位になり、精神的なリラックス効果が期待できます.
- パフォーマンスの向上
- 呼吸をコントロールすることで運動中の不安や緊張が和らぎ、持久力や精度の向上につながる可能性があります.
注意点:階段の登り降りの際の呼吸法について
- 安全性を最優先にしてください.呼吸に集中しすぎて足元への注意が散漫にならないよう気をつけましょう.
- 個人の体力や健康状態に合わせて、無理のない範囲で実践することが大切です.
- 息切れが強くなった場合は休憩を取り、呼吸を整えてから再開してください.
- 運動の前後にストレッチを行うことで呼吸筋の柔軟性を保ち、より効果的な呼吸ができるようになります.
私の体験談:自分の中での葛藤と受容
私はこれまで取り組んできている階段の登り降りの際に、上記の呼吸法を意識して行なっています.階段の登り降りを始めた当初は特に何も意識せず行なっていました.それでもある程度は体重は落ちましたが、伸び悩み(減り悩み?)の時期もありました.
その時考えたことは、『階段の登り降りで下半身は鍛えられていそうだけど、上半身は暇しているのかも?』です.
せっかく続けられている階段の登り降り、効果をより高めるために呼吸法を意識してみよう、上半身の筋肉も意識してみようと思い立ちました.
実際に呼吸を意識して行ってみるにつれ、身体的には腕肩周り・お腹周りの余計な脂肪が減って引き締まり、精神的には意識する前に比べて運動に集中できている感覚、一種のトランス感をおぼろげながら得られている気になってきました.
もちろんこれは私の主観ですので単なる思い込みかもしれません.しかしただ何となく運動するのではなく、その効果を上げるために何か追加できる要素はあるか? を調べてみて、
- 葛藤の認識:
- 自分の中での迷いや決断の難しさを認識する
- 結果の受容:
- 良い結果も悪い結果も含めて、自分の行動の帰結を受け入れる
- 成長の機会:
- 結果から学び、改善や継続を選択する柔軟性を持つ
- 自己の理解:
- 自分自身との対話や内省の過程を含む
このことは階段の登り降りに限り当てはまることではなく、ましてや運動に限ったことでもありません.人生における自身の成長や自己実現のため、頭も身体も、精神的にも肉体的にも、自分という存在を最大限活用しながら、これからもまた継続していきたいと思います.
おことわり
本記事は筆者個人の健康診断結果と経験に基づくものです.記載内容は一般的な医療アドバイスではなく、読者の皆様の健康状態については必ず医療専門家にご相談ください.また、本記事の情報は執筆時点のものであり、最新の医学的知見とは異なる可能性があります.