階段の登り降りをさらに身体に優しく効果的に
階段の登り降りはとてもシンプルな運動です。とっつきやすくて、効果的で、効率的で・・ だからこそ私もこの運動を続けて来られたと思っています。
一方で、階段の登り降りはその方法によっては中〜高強度の運動であり、身体にとって負荷の強い運動にもなり得ます。
今回は、階段の登り降りをより安全で効果的にする秘訣、ウォーミングアップとクールダウンの重要性についてご紹介します。階段の登り降りの効果を最大限に引き出し、長期的に継続するためには適切な準備と整理が欠かせません。
ウォーミングアップで身体を徐々に活動モードに切り替え、クールダウンで心拍数を落ち着かせることで、より安全で効果的な運動習慣を築くことができます。
40代からでも遅くありません。むしろ、この年代だからこそ丁寧な体づくりが重要です。階段の登り降りを通じて、心身ともに健康的な生活を送るための具体的な方法について詳しく解説していきます。
みなさまも今日から、ほんの少しずつ、しかし着実に将来のための体づくりを始めませんか?
ウォーミングアップの重要性
体温と筋温の上昇
筋肉の機能向上
筋温が上昇することで、筋肉の収縮と弛緩がスムーズになり筋力やパワーの発揮が向上します。また、筋肉内の化学反応が活発になり、エネルギー産生効率が高まります。
血流量の増加
体温上昇により血管が拡張し、筋肉への血流量が増加します。これにより酸素や栄養素の供給が促進され、代謝活動が活発になります。
関節可動域の拡大
筋温上昇により筋肉や腱の柔軟性が向上し、関節の可動域が広がります。これにより動作の自由度が増し、怪我のリスクも軽減されます。
怪我の予防
関節や筋肉を温めることで、運動による衝撃を受け止める準備ができます。
心身の準備
心拍数・呼吸数を徐々に上げ、“運動モード” に身体を切り替えます。
出典:どんな運動にも欠かせないウォームアップとクールダウンの全て
写真と動画でよくわかる! NSCA 高校生のための体力トレーニングマニュアル 第3章
クールダウンの重要性
身体機能の調整
運動で増加した呼吸数・心拍数を緩やかに低下させ、血圧の急激な低下を防ぎ、立ち眩みなどを予防します。
筋肉のケア
激しい筋活動により硬くなった筋肉を緩めることで、筋肉のけいれんやめまいを防ぎます。
疲労回復
クールダウンを行うことで、血液循環が促進され筋肉に蓄積された疲労物質の除去が促進されます。
柔軟性の向上
ストレッチを組み込むことで身体全体の筋肉をリラックスさせ、可動域を改善します。
出典:疎かにしがちなクールダウンの目的と必要性を見直そう!
写真と動画でよくわかる! NSCA 高校生のための体力トレーニングマニュアル 第3章
ウォーミングアップとクールダウン:私はこうしています
私は普段の階段登り降りを40分弱、地上6階程度の高さを12〜13往復しています。あくまで素人考えという前提ですが、その中でウォーミングアップとクールダウンを組み込んでいます。
1・2往復目
階段の登り降り序盤、まずはゆっくりと往復します。足の裏全体で着地しながら、登りの際は脚の筋肉にじっくり力を入れて徐々に身体を持ち上げるイメージ、下りの際はつま先をはじめに、それからかかとに向けて着地をして膝をいたわりながら、ふくらはぎを伸ばしながら、今日の体調を確かめながら登り降りします。
3〜5往復目
この段階に来ると身体がある程度温まってくるので、本格的に脚に負荷をかけて行きます。登りの際は基本的につま先立ち、もも上げを意識しながら(3往復目:30° 4往復目:60° 5往復目:90° のイメージで)行います。下りの際は先と同じやり方で、かかとに軽い衝撃を与えるイメージで行います。
6往復目以降〜
この段階では脚に安定的に負荷をかけ続けます。心拍数を監視しながら、上がり過ぎそうならもも上げの角度を緩める、ピッチを落とすなどで調整します。
最後の1往復+ストレッチ
ここでクールダウンを始めます。再び足の裏全体で着地し、脚の筋肉の力は抜いて最低限の力で、呼吸を整えながらゆっくり登っていきます。最後の下りは深呼吸をしながら、脚の筋肉を伸ばしながらゆっくり行います。
スタート地点に戻って来たらストレッチを行います。
- ハムストリングストレッチ
- 股割り
- ふくらはぎのストレッチ
- 大腿四頭筋のストレッチ
- 立位体前屈・・ など
最近は腕立て伏せを追加しています。
これらのストレッチを続けているうちに、主観ながら身体が柔らかくなった気がします。
階段の登り降りの注意点
本記事の序盤で述べたように、階段の登り降りはシンプルで、効果的で、効率的な運動ですが、以下の点で注意が必要です。
- 自身の体力・体調に応じて適切に運動強度・運動時間を調整する
- 膝への負担を軽くするような歩き方を心がける、痛かったら無理せず休む
- 運動前後にしっかり水分を補給する
他の記事でも書きましたが、階段の登り降りは運動強度・運動時間を調整しやすいのが強みです。
みなさまにおかれましては、階段に限らず自身に合う運動、週2〜3回できる運動、年単位で続けられる運動を見つけ、実践できると、身体も心も身軽になれるのかもしれません。
まとめ:体を労わりながら、未来の健康を築く運動習慣を身に付けよう
階段の登り降りは、シンプルでありながら効果的な運動方法です、しかし、その効果を最大限に引き出し、安全に継続するためには適切なウォーミングアップとクールダウンが欠かせません。
ウォーミングアップは体温と筋温を上昇させ、筋肉の機能を向上させるだけでなく、怪我のリスクも軽減します。一方、クールダウンは運動後の身体機能を調整し、筋肉をケアし、疲労回復を促進します。
私自身の経験から、階段の登り降りの中にウォーミングアップとクールダウンを組み込むことで、より安全で効果的な運動習慣を築くことができました。徐々に強度を上げていき、最後にはゆっくりとペースを落とし、ストレッチで締めくくることで、身体への負担を軽減しつつ、運動効果を高めることができます。最近はこの後にプラスアルファの筋肉トレーニングを組み合わせています。
ただし、階段の登り降りは中〜高強度の運動になり得るため、自身の体力や体調に合わせて適切に調整することが重要です。また、膝への負担を考慮した歩き方や十分な水分補給も忘れずに行いましょう。
ウォーミングアップとクールダウンを意識的に取り入れることで、階段の登り降りはより安全で効果的な運動となり、長期的な健康増進につながります。自分に合った方法で、継続的に実践していくことが、健康的なライフスタイルの鍵となるでしょう。
おことわり
本記事は筆者個人の健康診断結果と経験に基づくものです。記載内容は一般的な医療アドバイスではなく、読者の皆様の健康状態については必ず医療専門家にご相談ください。また、本記事の情報は執筆時点のものであり、最新の医学的知見とは異なる可能性があります。