“やめたくなった10日目” を超えた先に、変化が始まった。
「階段ダイエット、続けてはいるけれど…これって本当に効いてるの?」
そんなふうに思い始めたのは、始めてから10日目くらいのことでした。
体重は全く変わらず、見た目も何となく同じ。
むしろ、ふくらはぎが張っていて “太くなった?” 気さえして、不安になったのを覚えています。
でも、あの日やめなくて本当に良かった。
それからわずか数ヶ月のうちに、体は驚くほど変化していきました。
階段の登り降りを日課にする前後で、私の体は次のように変化していきました:
年齢 | 体重 (kg) | BMI | 体脂肪率 (%) | 腹囲 (cm) |
---|---|---|---|---|
37歳 | 81.3 | 27.4 | 29.2 | 89.8 |
40歳 | 75.1 | 25.6 | ― | 88.8 |
46歳 | 78.0 | 26.4 | ― | 86.0 |
47歳 | 69.2 | 23.5 | 18.3 | 76.0 |
特別なジム通いや過度な食事制限は行わず、
「日々の階段の登り降り」という身近な習慣を継続するだけで、これだけの変化が得られました。
この記事では、「階段ダイエットの効果はいつから出るのか?」という疑問に対し、
- 科学的根拠(脂肪燃焼の仕組み・消費カロリー)
- 私自身の変化の記録(いつ・何が変わったか)
- 効果が出ない人の特徴と改善のコツ
…などを、医療職目線+実体験ベースでわかりやすく解説していきます。
「今、自分に効いているのか不安」「やめるか続けるか迷っている」
そんな方にとって、“未来が少し楽しみになるヒント” になるはずです。
効果はいつから出る?:結論と3段階の変化

結論:効果は段階的に現れる。まずは3週間〜1ヶ月がひとつの転換点。
階段の登り降りによるダイエット効果は、体質・体重・生活スタイルによって個人差があるものの、
実際に続けてみて明確にわかったのは、「変化は一気に起こるのではなく、段階的に積み上がる」ということです。
以下では、私自身の実感と、医学的な知見をもとに
✅ 1週間以内
✅ 3週間〜1ヶ月
✅ 2〜3ヶ月以降
の3つの段階にわけて、体と心の変化を紹介します。
1週間以内に起きる小さな変化:体はまだ “準備運動中”
最初の1週間は、体重や見た目に大きな変化はありません。
しかし、確実に「体内では準備が始まっている」時期です。
- 脚が重く感じる(筋肉疲労)
- 息切れしやすいが、少しずつ慣れてくる
- 寝つきが良くなる
- 「運動してる自分」に少しだけ自信が持てる
体はまず「代謝を上げる準備」として、筋肉への血流を増やしたり、心肺機能を刺激したりと、内部でエンジンを温めるような状態になります。
この時期は見た目や数値に変化がなくても焦らないことが大切。
特に40代以降は、細胞の再生サイクルが20代に比べて遅くなるため、“遅れて変化がくる” のがむしろ正常です。
3週間〜1ヶ月:体が “脂肪燃焼モード” に切り替わるタイミング
「見た目が少しスッキリしてきたかも…?」と感じ始めるのがこの頃。
実際、私は始めてから1ヶ月ほどで約3 kgの体重が減りました(83 kg → 80 kg前後)。
この時期の主な変化:
- 階段の登り降りが少し楽になる(心肺機能向上)
- ウエストまわりがわずかに細く感じる
- 朝の目覚めが良くなる
- 体脂肪の減少が徐々に始まる
脂肪を燃焼させるには、運動によって「代謝回路」が刺激され続ける必要があります。
約3週間継続すると、体がエネルギー源として脂肪を使いやすくなる状態=脂肪燃焼モードに切り替わるのです。
2〜3ヶ月以降:数字にも見た目にも現れ、“自分でも気づける” 変化
このフェーズになると、周囲から「痩せた?」と言われることも増えてきます。
私の場合も6ヶ月経過時点で78 kg、さらに6ヶ月後には75 kgまで到達(ただしここから伸び悩みの時期がきますが・・)。
この時期に感じたこと:
- 明らかに体が軽くなる
- ズボンのサイズが1サイズダウン
- 腹囲が76cm台に縮小(-10cm)
- 肌や髪の質も整ってくる
- 階段が“キツイ”ではなく“心地よい”に変化
ここまでくると、「見えないところで頑張っていた身体」が目に見える形で報いてくれるようになります。
そして何より、“続けられた自分” への自信が芽生え、自然と習慣化されていきます。
階段ダイエットの効果はいつから?:期間ごとの変化まとめ
【継続期間】 | 【階段ダイエットで感じる効果の変化】 |
---|---|
▶ 開始〜1週間 | – 体重や体脂肪率に目立った変化なし(正常な反応) – 脚に疲労感/息切れしやすい – 内部では “代謝エンジン” が始動し始める |
▶ 3週間〜1ヶ月 | – 脂肪が燃えやすい体質に変化(代謝アップ) – ウエストや体重に徐々に変化 – 階段昇降がラクになり、気分も前向きに |
▶ 2〜3ヶ月以降 | – 体重減少・体脂肪率の低下が顕著に – 腹囲マイナス10 cmなど見た目の変化 – 健康診断の数値も改善、継続が “当たり前”に |
※これは私自身の変化記録をもとにまとめた内容です。体質やライフスタイルにより個人差があります。
体はこう変わる:階段ダイエットの科学的根拠

階段の登り降りを続けることで、体にはどのような変化が起きるのか。私の実体験データ(体重・体脂肪率・腹囲など)と、信頼できる研究を組み合わせて、そのメカニズムとタイミングを見ていきましょう。
消費カロリーと心肺機能:初期段階での変化
階段を上るときの心拍数・酸素消費量(VO₂)を測定した研究では、上り階段の消費は約 8–10 kcal/分 に達することが報告されています。
例:2012年の研究では、一段ずつ上る昇降で 8.5 ± 0.1 kcal/min、二段ずつ上る場合は約 9.2 kcal/min。
さらに、家庭での階段昇降を介入として取り入れた研究では、有酸素能力(O₂max の改善)、体脂肪率低下、血中脂質の改善などが統計的に有意に認められています。体重もわずかながら減少。
これらの研究結果から、「始めて1週間〜3週間以内」でも心肺機能が少しずつ向上を始め、運動時の息切れが軽くなるなど、私が “階段登り降りが楽になった” と感じ始めた体感と一致します。
出典:The Energy Expenditure of Stair Climbing One Step and Two Steps at a Time: Estimations from Measures of Heart Rate
Home-Based Stair Climbing as an Intervention for Disease Risk in Adult Females; A Controlled Study
体組成・脂肪率への変化:中期(約1ヶ月〜3ヶ月)
例えば、2023年の研究では、定期的な階段昇降運動が 体組成 、血圧、コレステロール値、インスリン感受性 などの代謝指標を改善することが確認されています。
他の研究では、8週間(約2ヶ月)の階段昇降プログラムを実施した若年女性を対象に、VO₂max が約 17.1% 向上し、低密度リポ蛋白コレステロール (LDL) が約 7.7% 減少した例もあります。食事内容は基本的に変更せず、日常の中で階段昇降の量を徐々に増やしただけです。
この時期は、私の記録でも以下のような変遷がありました:
年齢 | 体重 (kg) | BMI | 体脂肪率 (%) | 腹囲 (cm) |
---|---|---|---|---|
37歳 | 81.3 | 27.4 | 29.2 | 89.8 |
38歳 | 79.9 | 27.0 | 29.9 | 87.5 |
38歳6ヶ月 | 77.1 | 26.2 | ― | ― |
39歳 | 76.7 | 26.0 | 26.4 | 86.7 |
この推移からもわかるように、数か月以上の継続で体重・BMI・体脂肪率に少しずつ変化が現れたことが確認できます。
出典:Stair-climbing interventions on cardio-metabolic outcomes in adults: A scoping review
Training effects of short bouts of stair climbing on cardiorespiratory fitness, blood lipids, and homocysteine in sedentary young women
長期的効果:3ヶ月以降の変化とその維持
階段昇降を継続するプログラムでは、3ヶ月〜それ以上の期間で「見た目の変化」「服のフィット感の変化」「腹囲の縮小」などが明らかになる傾向があります。例えば Home‑Based Stair Climbing の研究で、3ヶ月の介入後に腹囲や体脂肪率の改善が報告されています。
また、心血管リスク因子(血圧・血中脂質など)の改善が3か月~半年で継続的に確認される研究が複数あります。これによって、体重数値のみならず、健康診断などの数値にも変化が見えるようになります。
出典:Home-Based Stair Climbing as an Intervention for Disease Risk in Adult Females; A Controlled Study
Stair-climbing interventions on cardio-metabolic outcomes in adults: A scoping review
注意点と限界:研究からわかること・わからないこと
- 多くの研究では被験者が若年または中年の比較的健康な人々です。
40代後半〜50代の人にまったく同じスピードで変化が出るとは限りません。 - 食事管理・睡眠・ストレス・日常活動量が変わらなければ、運動だけでは変化が緩やかになります。
- 測定のタイミング(朝 vs 夜・空腹時 vs 食後)、体脂肪率測定機器の誤差なども差異を生む要因です。
加えて、体重や体脂肪率の変化は必ずしも直線的ではなく、数値が上下を繰り返しながら徐々に改善していくケースが多いことも理解しておくと安心です。
また、研究結果は「平均値」で語られることが多いため、個々の体験談や記録を照らし合わせながら、自分なりのペースを把握することが大切です。
変化はこう現れる:階段ダイエットの時期別 “期待値” まとめ
継続期間 | 起こる主な変化 | 科学的根拠・補足 |
---|---|---|
1週間以内 | 息切れの減少・心拍の安定 | 階段の登り降りにおけるEPOC効果や心肺負荷の適応が初期から現れる。 私自身の「楽に感じた」体感とも一致。 |
3〜4週間(約1ヶ月) | 体重 1〜3kg減少/腹囲・体脂肪の変化 | 複数の研究により、約4週間で体重・体脂肪率の有意差が確認されている。 私の実測値でも1か月後に変化あり。 |
2〜3ヶ月以降 | 見た目の変化/健康診断数値の改善 | 腹囲・血中脂質・VO₂max・体脂肪率などが統計的に改善。 日常の中に「階段の登り降り」が定着するタイミングでもある。 |
よくある疑問:いつやるのが一番効く?:測定タイミングとポイント

運動する時間帯のおすすめ:朝・夕方・食前・食後
時間帯 | メリット | 注意点 / タイミングのコツ |
---|---|---|
朝(起床後・朝食前〜1時間以内) | ・体内の糖質が少ないため、脂肪燃焼効率が高い。 ・交感神経が優位になり代謝が上がる。 ・1日のスタートとして習慣化しやすく、心理的な満足感も得やすい。 | ・あまり強度を上げすぎないこと(空腹時は筋肉分解のリスクもあるため)。 ・朝食をとる時間との兼ね合いで、軽く体を温めつつ徐々に強度を上げること。 ・睡眠不足の時は体調を崩すことがあるので無理しない。 |
夕方〜夜 | ・体温・筋肉の柔軟性が日中よりも高まり、運動効率が上がる。 ・ストレス解消になる時間帯。仕事や家事の合間にリフレッシュ効果あり。 | ・就寝直前は避ける(交感神経が刺激され、睡眠の質を乱す可能性あり)。 ・食後すぐの高強度運動は消化に負担をかけることがあるため、食後1〜2時間あけるのが望ましい。 |
食前 vs 食後 | 食前:糖質が少ない状態で脂肪が使われやすくなる。 食後(1時間〜2時間後):血糖値のピークを抑えやすく、インスリンの働きを助ける。 | ・食前の運動は空腹感や低血糖のリスクに注意。軽めの強度から始める。 ・食後は消化を考慮し、軽い動きやゆるめの昇降運動が適切。 ・薬を服用している方は医師に相談を。 |
出典:踏み台昇降のダイエット効果は?効率よく脂肪を減らす正しいやり方
有酸素運動はどのくらいの時間がベスト?おすすめの時間帯も紹介
学びの窓 運動量の目安
測定のタイミングと効率アップのポイント
- 心拍数/脈拍数の把握:
- 運動強度を調整するうえで「最大心拍数(220 − 年齢)の 60〜70%あたり」を目安にするという指針が出ています。
- 血糖/血圧の測定タイミング:
- 食後の血糖値の上昇を抑えるためには、「食後1時間〜1時間半」の時間帯で軽い運動を挟むと効果的であるという研究があります。
- また、運動前・運動後の血圧が高めの人は、安静時・運動後の回復時など複数タイミングで測ると、自身の体の反応を把握しやすくなります。
- 頻度と強度のバランス:
- 運動後48〜72時間は体内で “アフターバーン/EPOC(運動後過剰酸素消費)” 状態が続くと言われるので、毎日激しくやるより、休息を入れつつ週3〜4回の中強度で続けることが長持ちにつながります。
出典:糖尿病診療ガイドライン2024 ー 運動療法
運動に適した時間帯はいつ? 「運動療法 情報ファイル」が実証実験
踏み台昇降のダイエット効果は?効率よく脂肪を減らす正しいやり方
私の体験との関連付け:いつ、どうやって試したか
私の記録によれば:
37〜46歳の頃(81.3kg → 75.1kg → 78.0kg)
階段の登り降りを継続してはいましたが、当時は明確な運動ルールや測定タイミングの設定が甘く、体重変化が緩やかにとどまっていました。
今振り返れば、「朝にやる」「食後を避ける」「心拍数を計測する」などのポイントを早く取り入れていれば、もっと早く成果が出たかもしれません。
47〜48歳の頃(78kg → 69.2kg → 70.2kg → 68.0kg)
この時期は、12時間ごとの食事習慣(時間制限食)を取り入れたタイミングでもありました。
階段の登り降りに加えて食事面を意識することで、半年ほどで体重・腹囲・体脂肪率に明らかな変化が見られました。
「運動の時間帯・強度・頻度」と「食事のリズム」を整えたことが、変化を加速させた大きな要因だったと考えています。

よくある質問:階段ダイエットの効果に関する疑問に答えます

Q1. 階段ダイエットの効果は本当に出るんですか?
A. 出ます。ただし「いつから変化が見えるか」は、年齢・体重・生活習慣・運動頻度によって個人差があります。
目安としては、1週間以内に息切れの軽減、1ヶ月で体重・腹囲に変化、2〜3ヶ月で見た目や数値に大きな改善が期待できます。
Q2. 1日何分くらいやれば効果がありますか?
A. 初心者であれば5〜10分×1〜2回/日からでも十分効果が出ます。
慣れてきたら「心拍数120〜130bpm前後を維持する強度で15分以上」を目標にしましょう。
Q3. 毎日やらないと効果が出ませんか?
A. 毎日でなくてもOKです。週3〜4回程度の継続でも効果が出たという研究や体験談は多く、重要なのは「無理なく続けること」です。
Q4. 朝と夜、いつやるのがいいですか?
A. 朝・食前が最も効果的です。体脂肪燃焼効率が高く、体内時計(サーカディアンリズム)のリセット効果もあるため、代謝アップにも繋がります。

Q5. 痩せない・効果が出ないと感じる場合は?
A. 「効果が出ない」と感じたときは、以下をチェックしましょう:
- 運動強度が足りない(軽すぎる)
- 食事量が増えている/バランスが偏っている
- 測定タイミングが一定でない
- 睡眠・ストレスなど、他の生活習慣が乱れている
これらを整えることで、再び効果を感じやすくなります。
Q6. 効果が出る前にやめてしまいそうなときの対策は?
A. 「見える化」が有効です。体重・心拍数・歩数・階段回数などをアプリで記録し、小さな変化を実感することでモチベーションを維持できます。数値変化と実感を記録に残すことは大きな助けになります。
まとめ:階段ダイエットの効果は“続けるほど見える”

効果を実感するには、“焦らず、続けること” が最も重要。記録と小さな変化に気づく習慣を持ちましょう。
階段の登り降りは、短時間・低コストで始められるにもかかわらず、心肺機能・代謝・血糖コントロール・体脂肪率など多くの健康効果が期待できる運動です。
体の変化は 「1週間:体感の変化」→「1か月:体重や腹囲の変化」→「2〜3か月:見た目や健康診断の数値」 と、段階的に現れます。
私の実体験からも「心拍数を意識した階段の登り降り」が変化を加速させるカギであることがわかりました。
小さな一歩の積み重ねが、確かな変化へとつながります。
今日からでも「一段」を始めてみませんか。
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おことわり
本記事は、筆者自身の体験と一般的に公開されている科学的知見をもとに構成されています。
健康効果や体重変化には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られることを保証するものではありません。
また、持病をお持ちの方や体調に不安のある方は、階段昇降などの運動を開始する前に必ず医師などの専門家にご相談ください。
本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。
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