階段の登り降りを11年続けた私の、中性脂肪20年:体重が落ちる8年前に、いちばん先に動いた数字

踊り場で立ち止まるスニーカーの脚と、窓から差す冬の光。見えにくい数字ほど先に動く、という余韻のイメージ
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「運動しても中性脂肪が減らない」
という悩みがある、と聞きました。

読んでまず思ったのは、
私の場合はどうだったか、ということでした。

健診の控えを、20 年分、並べ直してみました。
以前、LDL は 11 年登っても動かなかったと書きました。

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今回は、その隣にある数字の話です。

中性脂肪は、動いていました。

しかも、体重が落ちるより、8 年も先に。

目次

きっかけは、どちらも 2 月の健診でした

健診結果の紙を手にした人と、その先に見える階段のイメージ

2015 年 2 月の健診で、

中性脂肪は 201 mg/dL でした。
体重は 81 kg、
腹囲は 90 cm 近く。

この結果を受けて保健指導があり、
そこから身近な階段を登り降りするようになりました。

9 年後の 2024 年 2 月。

中性脂肪は 73 mg/dL まで下がっていました。
けれど体重は 78 kg で、ほとんど変わっていません。

この健診の結果を見て、朝晩 2 食にしました。

つまり私の 2 つの習慣は、
どちらも健診の数字から始まっています。

同じ健診の数字で、答え合わせをしてみます。

中性脂肪は、どういう数字か

中性脂肪の基準値と空腹時の定義を整理した図解

日本動脈硬化学会のガイドライン 2022 年版では、
空腹時の中性脂肪が 150 mg/dL 以上、
随時(食後を含む)の採血では 175 mg/dL 以上を、
高トリグリセライド血症としています。

「空腹時」は、基本的に 10 時間以上の絶食と定義されています。
随時の基準が設けられたのは、この 2022 年版が初めてです。

私の健診は、
2 月は前日の夕食から翌朝の採血まで 13〜14 時間、
8 月は昼食も抜くため、18〜19 時間、食べていません。

どちらも「空腹時」に当たります。

ただ 8 月のほうが絶食が長く、
低めに出ている可能性があります。

この記事では、毎年同じ条件で測っている
2 月の数字を軸にします。

中性脂肪は、前日に何を食べたか、
どれだけ絶食したかで、
日によって大きく振れる数字でもあります。

だから 2 点だけを取り出して「ここからここへ」とは言わず、
期間ごとの平均で見ていきます。

出典:動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2022 年版

30 歳の 92 から、201 へ

30代に中性脂肪・体重・肝機能が同じ方向へ動いたことを示す図解

最初の記録は 2007 年 12 月、
30 歳のときの 92 mg/dL です。

基準の 150 を、十分に下回っていました。
「元から高かった」わけではありません。

そこから 30 代のあいだに、数字は上がっていきました。

2009 年 214、
2013 年 233、
2015 年 201。
間に 120 や 142 の年もあります。

上がったり下がったりしながら、
平均すると約 179。

7 回のうち 5 回が、150 を超えていました。

同じ時期、体重は 74 kg から 81 kg へ。

HDL(いわゆる善玉)は 58 から 48 へ下がり、
肝臓の数値は ALT 93 を記録しています。

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数字はみな、同じ方向を向いていました。

体重は動かず、中性脂肪だけが半分になった 8 年

階段を始めてからの 2016 年から 2024 年、
9 回分の 2 月の数字です。

138、146、195、118、117、105、93、81、73。
平均は約 118。

階段前の 7 回の平均 179 から、
3 分の 2 ほどに下がりました。

階段前 階段のみ 朝晩2食 0 50 100 150 200 250 基準 150 mg/dL(空腹時) 2008 2010 2012 2014 2016 2018 2020 2022 2024 2026 年(冬=2月の採血。2007年のみ12月) 中性脂肪(mg/dL) 92 233 201 195 73 58 冬(2月) 夏(8月・絶食が長い)

一方、同じ 9 年、
体重は 75〜80 kg。
腹囲も 83〜89 cm で、
減量と呼べる変化はありません。

この期間に変わったのは、
階段を登り降りするようになったことと、
その後に足した、いくつかの小さな習慣くらいです。

2018 年 2 月には 195 と、一度大きく戻っています。

その翌年の 2019 年から 2025 年までは、
毎年、前の年より下がり続けました。

ただ、195 もまた、私の数字です。
戻る年があること込みで、
期間の平均を見ています。

ここで「運動しても減らない」の話に戻ります。

私の場合、減ったのは中性脂肪で、
減らなかったのは体重でした。

体重計の数字だけを見ていた 8 年のあいだ、
身体の内側では、先に別の数字が動いていたことになります。

減量の後、もう一段

朝の階段と2食の食卓を並べた、減量後の生活のイメージ

2024 年 2 月の健診のあと、朝晩 2 食にしました。

1 日のうち 12 時間ほど、食べない時間ができます。

体重は半年で 78 kg から 69 kg へ落ち、
その後は 68〜70 kg で止まっています。

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2024 年 8 月から 2026 年 8 月までの 5 回、
中性脂肪は 68、58、93、62、72。
平均は約 71。

2 月だけなら 58 と 62 です。

階段だけの 8 年でたどり着いた 118 から、
さらに一段、下がりました。

ただ、この一段は、階段だけの成果ではありません。

減量と、食べない時間の長さと、
両方が加わっています。

日常的に 12 時間以上食べない生活になったことで、
健診の日の身体の条件も、
それまでとは少し違っているはずです。

そこは切り分けて、正直に書いておきます。

動いた数字と、動かなかった数字

20年で動いた数字と動かなかった数字を並べた図解

同じ 20 年で、LDL は平均 134 のまま動きませんでした。

その隣で、中性脂肪は 179 から 118、そして 71 へ。
HDL は 48 から 81 へ上がりました。

期間回数中性脂肪の平均HDL の平均体重
階段前(2009〜2015 年)7約 1795573〜81 kg
階段のみ(2016〜2024 年 2 月)10約 1186275〜80 kg
朝晩 2 食を足した後(2024 年 8 月〜)5約 717568〜70 kg

中性脂肪を HDL で割った、TG/HDL 比という見方があります。

2013 年の 4.4 が、
2026 年には 0.8。

20 年分の数字の中で、
いちばん大きく動いた比率です。

この比は、インスリンの効きにくさの参考指標として
研究されているものです。

目安となる値は研究によって幅があり、
診断に使うものではありません。

私にとっては、
動いた 2 つの数字が同じ向きだった、
という確認です。

TG/HDL 比と non-HDL:健診の数字を入れると出ます

健診結果の中性脂肪(TG)と HDL コレステロールを入れると、本文に出てくる TG/HDL 比が出ます。総コレステロールも入れると、non-HDL コレステロール(総コレステロール − HDL)も出ます。数字はこのページの中で計算するだけで、どこにも送られず、保存もされません。

mg/dL
mg/dL
mg/dL
中性脂肪と HDL を入れてください。

※ 目安の計算で、診断ではありません。TG/HDL 比は研究で参考指標として扱われているもので、目安となる値は研究によって幅があります。日本動脈硬化学会の基準では、空腹時(10 時間以上食べていない状態)の中性脂肪 150 mg/dL 以上、随時では 175 mg/dL 以上を高トリグリセライド血症としています。数値の意味づけは、健診の結果用紙と合わせて、必ず医師にご相談ください。

研究では、
運動を続けると中性脂肪は平均で 8 mg/dL ほど下がる、
という報告があります。
148 の試験をまとめたものです。

効き方には個人差が大きく、
はっきり改善が見られるのは一部の研究にとどまる、
とも書かれています。

太り気味の人に限った有酸素運動の分析でも、
下がる方向は同じでした。

私の下がり幅は、平均よりずいぶん大きい。

なぜかは、分かりません。

  • 体質か、
  • 階段の登り降りという運動の性質か、
  • 年数か。

ひとり分の記録では、答えは出せません。

ここに書けるのは、
私の数字がこう動いた、という事実までです。

出典:The Effect of Exercise Training on Blood Lipids: A Systematic Review and Meta-analysis
Effects of Aerobic Exercise on Blood Lipids in People with Overweight or Obesity
The Triglyceride/HDL Ratio as a Surrogate Biomarker for Insulin Resistance

まとめ:いちばん先に動いた数字は、いちばん静かだった

夜の階段で考えに耽る人。見えにくい数字ほど先に動く、という余韻のイメージ

動かなかった LDL のことは、以前に書きました。

合わせて読みたい

その隣で中性脂肪は、
体重計が何も教えてくれなかった 8 年のあいだ、
静かに、3 分の 2 になっていました。

体重は、毎朝乗れば分かります。

中性脂肪は、年に 1 度か 2 度、
採血しないと分かりません。

見えにくい数字ほど、先に動いていることがある。

20 年分を並べて、そう思いました。

数字が下がりきったあとに何を見るかは、
別の記事に書きました。

合わせて読みたい

次の答え合わせは、2027 年 2 月です。

また同じ条件で採血して、
同じ表に 1 行、足すつもりです。


階段を始めた頃の、脂肪肝と体重の記録は、
1 冊目の本にまとめています。
『40代、私はこうして脂肪肝を手放した』


日々の小さな記録は、noteのマガジンにも静かに綴っています。

ひのとみのいしころ|静かに熱い40代の記録

おことわり

本記事は情報提供を目的としており、特定の効果・効能を保証するものではありません。

健康に関するご判断は、必ず医師・専門家にご相談ください。

本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。

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