階段の登り降りを11年続けても、動かなかった数字がひとつある:健診データ20年分を並べて分かったこと

夕暮れの石段をノートを手に静かに登る人物の後ろ姿。20年の健診記録と続けることの象徴
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8月の健診結果が届きました。

体重も肝臓の数値も、
おおむね落ち着いた場所にいます。

ただ、1つだけ、
毎年同じ顔でそこにいる数字があります。

LDLコレステロール。
いわゆる悪玉と呼ばれる数字です。

階段の登り降りを11年続けて、
多くの数字が動きました。

それでも、この数字だけは動きませんでした。

今回は、健診データ20年分を並べて
初めて見えたことを書きます。

目次

ほとんどの数字は、動いた

健診20年分で改善した数値と、不動だったLDLコレステロールを対比した図解

私は2006年から、
職員健診の結果をスプレッドシートに記録しています。

気づけば、20年分になっていました。

減量に本腰を入れる前と後とで、
数字は大きく変わっています。

  • 体重:12 kg 減
  • ALT(肝機能):85 → 17
  • 中性脂肪:201 → 72
  • HDLコレステロール:48 → 81

この経過は10年の健診記録の記事にも
書いたとおりです。

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階段の登り降りと食事の見直しが、
身体を静かに作り替えてくれました。

ところが、LDLコレステロールだけは違いました。

減量前の13回(2007〜2018年)の平均は 133.9。
減量後の6回(2024〜2026年)の平均は 134.7。

ほかのすべてが動いた同じ期間に、
この数字だけが、ほぼ完全に不動でした。

「下がった」と思ったのは、季節のせいだった

LDLコレステロールが冬に高く夏に低い季節の波

正直に書くと、私は一度、
この数字に喜びかけたことがあります。

今年の2月の健診で、LDLは150。
それが8月には141になっていました。

「お、下がった」と思いました。

けれど、20年分を並べてみると、
別のものが見えてきます。

  • 2024年:冬 156 → 夏 130
  • 2025年:冬 142 → 夏 122
  • 2026年:冬 150 → 夏 141

3年とも、冬に高く、夏に低い。

2月から8月にかけて下がるのは、
努力の成果ではなく、
毎年くり返される季節の波でした。

少なくとも私の身体には、
そういうリズムがあるようです。

ここで得た教訓は、1つです。

健診の数字は、同じ季節どうしで比べる。

冬と夏を比べてしまうと、
季節の波を、実力と取り違えます。

実は以前、10年の記録の記事で
「LDLは133から122へ」と、
改善のように書いたことがあります。

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あれも今思えば、
夏の低い値を見ていただけでした。

記録を長く続けると、
過去の自分の読み方まで訂正されます。

それも記録の効用だと、今は思っています。

研究では下がるはずの数字が、私では動かなかった

流れる雨の中で動かずに佇む石。変わらないLDLコレステロールの静かな比喩

運動と血中脂質の関係を調べた研究は、数多くあります。

有酸素運動の効果をまとめたメタ分析では、
中性脂肪の低下とHDLの上昇に加えて、
LDLについても、平均では低下が報告されています。

つまり “平均的には” 、
運動でLDLも下がるはずなのです。

それでも、私のLDLは、
20年間、ほぼ動きませんでした。

一方で、LDLの水準には遺伝の影響が大きいという報告もあります。
双子を対象にした研究では、LDLの個人差の6割ほどが遺伝要因で説明されると推定されています。

断定はできません。

ただ、私の場合は、こう考えるのが
一番つじつまが合います。

方法が悪かったのではなく、方法が届く場所に、この数字がなかった。

階段の登り降りと12時間ごとの食事は、
中性脂肪とHDLと肝臓には確かに届きました。

けれどLDLの水準そのものは、おそらく体質の側にある。
動かせるのは、そこからの上下だけ。

20年分の数字は、
そう言っているように見えます。


この記事の対になる、動いた数字のことも書きました。
尿酸 7.3 から 5.5 までの14年。同じ身体で、数字ごとに返事が違います。

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出典:Effects of Aerobic Exercise on Blood Lipids in People with Overweight or Obesity: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
Heritability and Genome-Wide Association Study of Plasma Cholesterol in Chinese Adult Twins

動かない数字と、どうつきあうか

動く数値と動かない数値との3つのつきあい方を整理した図解

動かない数字があると分かったことは、
敗北ではありませんでした。

むしろ、整理がついた感覚に近いです。

  • 動く数字(体重・中性脂肪・HDL・肝機能)は、これまでどおり習慣で守る
  • 動かない数字(LDL)は、自分を責める材料にしない
  • そのうえで、LDLは医師と相談しながら見ていく

動かない理由を体質と決めつけることも、
放っておいてよいと考えることも、
素人の私にはできません。

LDLが本当に体質由来なのかは、
医師にしか判断できないことです。

私も次の健診のタイミングで、
20年分の記録を持って相談するつもりです。

数字の記録は、こういうときに
一番よい持ち物になります。

1回分の数字では「たまたま」と区別がつかないことも、
20年分あれば、傾向として見せられるからです。


この記事には姉妹編があります。
今回は「方法が届かなかった数字」の話でしたが、
逆に「習慣が届いていない場所の良い結果」を成果に数えていないか、
6つの習慣を採点して確かめました。
階段の登り降りを含めて6つ続けている健康習慣:貢献度を採点したら、私の手柄でない項目が見つかった

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この “動かなかった数字” の話は、
ブログ2年で変わらなかったものを引き算で見つけた記事にもつながっています。

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動かなかった LDL の隣で、体重と一緒に動き続けた数字もありました。
肝臓の数値20年:ALT 93 から 16 へ

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同じ 20 年分の健診から、一度も気にかけなかった数字を並べたのが
ヘモグロビン 20 年の記録 です。

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数字より先に身体の変化に気づく、という考え方は
健康にも “5つの力” があるとしたら に書きました。

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体重の中身を並べ直した記録は、
13 kg落とした私は “長生き体形” から離れたのかに書きました。

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まとめ:動かせないものが分かると、静かになる

夜明けの霧の中を静かに登っていく石段。続けることの象徴

やれることを続けて、
それでも動かなかった数字が、1つある。

以前の私なら、これを失敗と
数えたかもしれません。

でも、20年分の記録は
別のことを教えてくれました。

動く数字と動かない数字を、
見分けられるようになること。

それ自体が、
続けてきたことの成果なのだと思います。

  • 動かせないものが分かると、人は静かになります。
  • そして、動かせるものに、ちゃんと力を注げるようになります。

この身体の数字の記録は、Kindle本
『40代、私はこうして13 kg減量した』の
付録にもまとめています。


日々の小さな記録は、noteのマガジンにも静かに綴っています。

ひのとみのいしころ|静かに熱い40代の記録

おことわり

本記事は情報提供を目的としており、特定の効果・効能を保証するものではありません。
健康に関するご判断は、必ず医師・専門家にご相談ください。

本記事で使用した画像はNapkin AIを利用しています。

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