毎日の階段が「運動」に変わる。何分で効果が出る?
「階段くらいじゃ運動にならない」と思っていませんか?
実は、階段の登り降りはウォーキングや軽いジョギングに匹敵するほど高いカロリー消費効果を持つ運動です。しかも、通勤・自宅・オフィスなど、日常の中で簡単に取り入れられる “最も身近なトレーニング” でもあります。
ただし、多くの人が疑問に思うのが「何分やれば効果が出るのか?」「どれくらいのカロリーを消費できるのか?」という点です。
短時間でも効果が出るのか、それとも10分以上続ける必要があるのか ―。
この違いを理解しておくことで、階段の登り降りを “時間効率の良い運動習慣” として活かすことができます。
本記事では、私がスマートウォッチで計測した階段登り降りの実測データをもとに、「時間ごとのカロリー消費量」「体感強度」「心拍数の変化」を具体的に解説します。
さらに、目的別(ダイエット・体力アップ・リフレッシュ)に最適な時間とメニュー例を紹介。
今日から始められる、“3分で効く階段運動” の科学的なやり方をお伝えします。
階段運動が “意外に効く” 理由

「たった数分の階段で本当に効果があるの?」
そう思う人は少なくありません。
しかし、階段の登り降りは見た目以上に強度の高い有酸素運動+下半身筋トレの要素を兼ね備えています。
全身を使う「ハイブリッド運動」
階段を登る動作では、大腿四頭筋(太もも前側)・大臀筋(お尻)・ふくらはぎ・腸腰筋といった下半身の大筋群が同時に働きます。
さらに、体を支える体幹筋群も自然に使われるため、短時間でもウォーキングの約1.5〜2倍の運動強度が得られるのです。
国立健康・栄養研究所の運動基準(METs値)によると、
とされており、階段は中〜高強度運動に分類されます。

出典:改訂第 2 版 『身体活動のメッツ(METs)表』 成人版
心肺機能を鍛え、代謝を上げる
階段の登り降りは心拍数を急速に上げるため、短時間で有酸素ゾーン(心拍数最大の60〜70%)に入りやすい特徴があります。
この心拍ゾーンを維持することで、脂肪燃焼・血流改善・心肺持久力の向上が期待できます。
実際、カナダのマクマスター大学が行った研究では、
20秒間の全力階段昇降を1日3回行うプロトコルを6週間続けるだけで、心肺持久力(VO₂max)が有意に向上する ことが報告されています。
このプロトコルは1回の運動時間こそ短いものの、強度が高いためにトレーニング効果が大きく、
「短時間でも、高強度であれば心肺機能は十分に改善できる」 という科学的根拠を示す代表的な研究とされています。
さらに、短時間の階段昇降を積み重ねるアプローチは、
別の研究でも脂質代謝や体力指標の改善が確認されており、
“スキマ時間の階段運動が確かなトレーニング効果を持つ” ことを裏付けています。
出典:Brief Intense Stair Climbing Improves Cardiorespiratory Fitness
Training effects of short bouts of stair climbing on cardiorespiratory fitness, blood lipids, and homocysteine in sedentary young women
階段は “短時間でゾーン2” に入れる効率運動
心拍数が脂肪燃焼ゾーン(ゾーン2)に到達するまで、ウォーキングでは約5〜10分かかりますが、階段の登り降りなら1〜2分で到達可能。
つまり、通勤途中に1階分登るだけでも、すでに「脂肪燃焼スイッチ」が入っている状態です。
このように、階段は “少ない時間で大きな代謝刺激を得られる” 効率的な運動と言えます。
階段運動はなぜ効く?:短時間でも効果が出る理由まとめ
- 科学的にも“短時間で効果あり” が実証されている
- 階段の登り降りは「下半身+心肺」を同時に鍛えるハイブリッド運動
- 8〜9 METs=ウォーキングの約2倍の強度
- 1〜2分で脂肪燃焼ゾーンに入れる高効率トレーニング
階段運動の消費カロリーを比較

階段の登り降りは、短時間でもしっかりエネルギーを使う “高効率運動” です。
では、実際にどのくらいカロリーを消費するのでしょうか?
ここでは、体重・運動時間・強度の違いから、具体的な目安を見ていきます。
1分あたりの消費カロリーはどれくらい?
まず、基準としてよく使われるMETs(運動強度)から見てみましょう。
厚生労働省と国立健康・栄養研究所による「身体活動のMETs 表)」によると、
| 運動内容 | METs値 | 消費カロリー(体重60 kg・1分間) |
|---|---|---|
| 平地歩行(普通の速さ) | 約3.3 METs | 約3.5 kcal |
| 階段を登る | 約8.8 METs | 約9.5 kcal |
| 階段を下る | 約4.0 METs | 約4.3 kcal |
つまり、階段を1分登るだけで約10 kcalを消費。
登り降りを組み合わせると、1往復(約2分)で15〜20 kcal前後を使う計算になります。
実測データで見る階段運動のエネルギー消費
私がスマートウォッチを使って実際に計測した結果では、以下のようになりました(体重70 kg/階段12段×10往復/約5分間)。
| 運動内容 | 時間 | 平均心拍数 | 消費カロリー |
|---|---|---|---|
| 登り+下り(テンポ速め) | 5分 | 132 bpm | 約50 kcal |
| 登り中心(負荷強) | 5分 | 145 bpm | 約62 kcal |
| ゆっくり往復(休憩あり) | 5分 | 115 bpm | 約40 kcal |
このデータからも分かる通り、テンポと心拍数が上がるほどエネルギー消費も増加します。
つまり、階段の使い方次第で “ウォーキング15〜20分相当”の効果を5分で得られるのです。
ウォーキング・ジョギングとの比較
運動強度(METs)をもとに、他の有酸素運動と比べてみると次のようになります。
| 運動内容 | METs | 10分間の消費カロリー(体重60kg) |
|---|---|---|
| 散歩(ゆっくり歩き) | 2.5 | 約25 kcal |
| 普通歩行(4km/h) | 3.3 | 約35 kcal |
| ジョギング(7km/h) | 7.0 | 約75 kcal |
| 階段の登り降り(登り中心) | 8.8 | 約95 kcal |
この表を見ると、階段の登り降りは10分で約100 kcal近い消費。
ウォーキングの約2.5〜3倍、軽いジョギングにも匹敵する運動強度です。
出典:2011 Compendium of Physical Activities: a second update of codes and MET values
消費カロリーを増やすコツ
- テンポを一定に保つ:
- 呼吸がやや弾むくらい(心拍120〜140 bpm)が脂肪燃焼ゾーン。
- 登りを多めにする:
- 下りよりも登りの方が消費カロリーが倍近く多い。
- 腕をしっかり振る:
- 上半身を使うことで代謝アップ。
さらに、短時間の階段運動を積み重ねるトレーニングは、複数の研究でその効果が確認されています。
例えば、Boreham らの研究では、1〜2分程度の階段昇降を1日数回、8週間続けることで、VO₂max(有酸素能力)が向上し、LDLコレステロールが低下することが報告されています。
また、Kennedy らの研究でも、週30分未満という低ボリュームの階段昇降でも、心肺持久力(推定VO₂max)が約9%改善されることが示されました。
これらの研究は、
「短時間でも、1日の中で小分けに積み重ねれば十分に体力向上や代謝改善が得られる」
という強い科学的根拠を提供しています。
出典:Training effects of short bouts of stair climbing on cardiorespiratory fitness, blood lipids, and homocysteine in sedentary young women
Evaluating the Effects of A Low Volume Stairclimbing Programme on Measures of Health-Related Fitness in Sedentary Office Workers
階段運動は5分でも効果的!消費カロリーと脂肪燃焼のポイントまとめ
- 科学的にも “5分×3回/日” で健康改善効果あり
- 階段1分=約10 kcal、5分で40〜60 kcal消費
- 同時間のウォーキングの2〜3倍のエネルギー消費
- テンポと登り重視で、短時間でも効率よく脂肪燃焼
階段運動は何分やれば効果的?

「階段運動は何分やれば意味があるのか?」
この疑問は多くの人が抱えるポイントです。実際には、“目的によって最適な時間”が異なります。
ここでは、脂肪燃焼・体力アップ・集中リフレッシュという3つの目的別に、効果的な時間と科学的根拠を解説します。
【脂肪燃焼目的】10〜15分が目安
脂肪燃焼を狙うなら、10〜15分程度の継続が理想的です。
理由は、脂肪エネルギーが使われるのは「有酸素ゾーン(心拍数最大の60〜70%)」に入ってからだからです。
多くの人では運動開始から3〜5分で心拍数が上昇し、7〜10分目以降に脂肪燃焼が活発になります。
最新の研究では、脂肪燃焼効率は「特定の時間だけ長く運動すれば最大化する」という単純なものではないことが示されています。
たとえば Melanson らは、運動によって筋肉の脂質代謝能力自体は高まる一方、1回の長時間運動が必ずしも24時間の脂肪酸化を持続的に増やすわけではないと報告しています。
さらに Maunder らは、脂肪酸化が最も高くなるのは一般的に 中強度(最大酸素摂取量の45〜65%付近) であり、強度が高すぎても低すぎても効率が落ちると解説しています。
こうした知見を踏まえると、脂肪燃焼の鍵は「長時間の連続運動」よりも、
適切な強度に早く到達し、総負荷量を確保できるかどうか にあります。
その点、階段の登り降りはウォーキングよりも心拍が急上昇しやすく、短時間で中強度ゾーンに入れるため、
実質10分前後でも効率の良い脂肪利用や代謝改善効果が期待できます。
出典:Exercise improves fat metabolism in muscle but does not increase 24-h fat oxidation
Contextualising Maximal Fat Oxidation During Exercise: Determinants and Normative Values
【体力アップ・心肺強化】5〜10分でOK
心肺機能や筋持久力を高めたい場合は、5〜10分間の高テンポ階段運動が有効です。
米国運動医学会(ACSM)によると、中〜高強度の運動を週150分以上行うと心血管疾患リスクが減少するとされ(ACSM Guidelines, 2021)、階段運動はその条件を短時間で満たす手段になります。
私の実測データでも、
という結果でした。
このゾーンを維持することで、心拍コントロール力(心肺耐性)が鍛えられ、日常の疲労軽減にもつながります。

出典:Physical Activity Guidelines
【リフレッシュ・集中力アップ】3分でも効果あり
「長時間は無理」という人でも、3分の階段登り降りで十分な効果があります。
短時間でも、筋肉の収縮によって血流が促進され、脳への酸素供給が増えることで集中力・気分の改善が起こります。
短時間の階段昇降は、代謝だけでなく “集中力・気分” にも好影響をもたらすことが報告されています。
例えば Stenling ら は、数十段の階段昇降を含む短い介入を行ったところ、覚醒度(alertness)の向上や気分状態の改善が見られた と報告しています。
このように、階段の登り降りは短時間でも心拍が上がりやすく、自律神経が刺激されるため、
デスクワークの合間に “3分×2〜3回” 取り入れるだけでも、気分転換・集中力の向上・代謝活性を同時に得られる 実用的な方法と言えます。
効果を感じるまでの期間
運動効果の体感には個人差がありますが、実測と研究の多くは2〜3週間継続で変化が現れると示しています。
つまり、“毎日3〜10分を継続” するだけで、1か月後には確実に体の反応が変わるということです。
階段運動は何分がベスト?:目的別の最適時間と効果まとめ
- 2〜3週間の継続で目に見える効果
- 脂肪燃焼:10〜15分で効果的(有酸素ゾーン)
- 心肺・筋持久力:5〜10分の高テンポで向上
- リフレッシュ:3分でも集中力・代謝UP
目的別・時間別の階段運動メニュー

「階段運動は何分やればいいか分かったけど、どう組み合わせれば効果的?」
ここでは、目的別に “時間×強度×回数” を組み合わせた、科学的に効果の高い実践メニューを紹介します。
どのメニューも特別な道具は不要で、通勤・自宅・オフィスの階段で実践可能です。
目的別・時間別メニュー早見表
| 目的 | 時間 | メニュー内容 | 心拍目安 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 【脂肪燃焼】 | 10〜15分 | 1階〜3階を5往復。テンポはやや速め。下りも含む。 | 120〜135 bpm (ゾーン2) | 脂肪燃焼・代謝アップ |
| 【体力アップ】 | 5〜10分 | 登り30秒+休憩30秒×5〜10セット。できるだけテンポ維持。 | 135〜150 bpm (ゾーン3) | 心肺機能・脚力強化 |
| 【集中力リセット】 | 3分 | 階段1〜2階を全力テンポで3往復。呼吸を意識(3歩吸って2歩吐く)。 | 120〜130 bpm | 脳の覚醒・気分改善 |
| 【ダイエット継続】 | 5分×3回/日 | 通勤・昼休み・帰宅時に1回ずつ実施。累計15分。 | 平均130 bpm | 1日100 kcal前後を消費 |
出典:「WHO身体活動および座位行動に関するガイドライン」日本語版
Metabolic equivalent of task
【脂肪燃焼メニュー】10分間でゾーン2をキープ
ウォーキングより短時間で脂肪燃焼ゾーンに入れる階段の登り降りは、テンポ一定・呼吸安定がカギです。
階段3階分を1分で登り、下りを1分で降りるペースを5往復すれば約10分。
心拍120〜135 bpmを維持できるテンポを意識しましょう。
研究では、長時間の座位を短い活動で中断するだけでも代謝に良い影響が生じることが示されています。
たとえば Dunstan らは、座りっぱなしの状態を定期的に2〜3分の軽〜中強度の活動で区切ることで、食後の血糖値とインスリン反応が大幅に改善したと報告しています。
このように、短時間でも身体を動かすことで代謝が活性化し、その後の血糖コントロールが改善する可能性があります。
そのため、朝や昼休みに “3分ほどの階段登り降り” を取り入れるだけでも、座位中心の生活が続くより代謝を良好な状態に保ちやすくなると考えられます。
出典:Breaking up prolonged sitting reduces postprandial glucose and insulin responses
【体力アップメニュー】5分インターバルで筋持久力強化
階段の登り降りは、自重スクワットに近い動作です。
そのため、「登り30秒+休憩30秒」を5〜10セット繰り返すことで、下半身筋持久力+心肺耐性を効率的に高められます。
日本の公的な身体活動ガイドラインでは、成人に対して「中強度以上(例:速歩き、階段昇降など)」を一定量(週あたり 23 メッツ・時)行うことを推奨しています。
このような中強度活動には “階段を速く上がる” といった日常的な動作も含まれており、通勤・通勤途中や買い物など、生活の中で取り入れやすい運動が想定されています。
出典:健康づくりのための身体活動基準 2013 (概要)
健康づくりのための身体活動基準
【集中力リセットメニュー】3分でも脳が活性化
3分の階段運動を「速めのテンポで登る→深呼吸しながら降りる」を3往復。
これにより血流が全身にめぐり、脳の覚醒度が上がります。
短時間の中強度運動は、運動後に脳の血流や認知機能を刺激する可能性があります。
実際、ある研究では、10分間の中強度運動後に記憶の識別能力が向上したことが報告されています。
また、急性の運動 — たとえば軽め〜中強度の有酸素運動 — が、運動直後から数時間にわたり注意力や実行機能を向上させるとするレビューもあります。
そのため、昼休みや作業の合間に「短時間の階段登り降り」を取り入れることで、血流促進のみならず、脳のリフレッシュや集中力アップにもつながる “可能性” があると考えられます。
出典:短時間の運動で記憶力が高まる ―ヒトの海馬が関連する機能の働きが 10 分間の中強度運動で向上!―
Neurobiological effects of physical exercise
継続のポイント:1日の合計時間を意識
「10分連続で取れない…」という人でも、“分割運動” で十分効果があることが分かっています。
日本の公的ガイドライン「アクティブガイド」では、生活習慣病予防のために「今より10分多く身体を動す」ことを推奨するスローガン「+10(プラステン)」を提案しています。
つまり、「10分連続でまとまった時間が取れない」という人でも、“通勤時、買い物、階段昇降などでこまめに身体活動を積み増す” ことで、日々の身体活動量を底上げできる、という考え方が公式に示されています。
出典:アクティブガイド
効果を最大化するコツと注意点

階段の登り降りは、シューズ1つでどこでも行える “最強の日常運動” ですが、やり方を間違えると膝や心臓への負担が増えることもあります。
ここでは、安全に効果を最大化するためのフォーム・呼吸法・継続のコツを紹介します。
正しいフォームで「膝」と「腰」を守る
階段の登り降りでは下半身の筋肉を強く使うため、フォームが崩れると関節に余分な負荷がかかります。
特に次の3点を意識すると、安全かつ効率的です。
- 背すじを伸ばし、前傾しすぎない:
- 背中が丸まると腰に負担。胸を張り、目線はやや前へ。
- 足裏全体で踏み込み、膝を伸ばしきらない:
- 膝をロックすると関節に衝撃が集中。軽く曲げた状態を保つ。
- 手すりを軽く添える:
- 体を支える補助に使い、バランスを安定させる。


呼吸と心拍のコントロールが鍵
階段運動は心拍数が上がりやすいため、呼吸を整えることが持続のポイントです。
心拍が最大心拍(220−年齢)の80%を超えるような強度は避けましょう。
American College of Sports Medicine (ACSM) のガイドラインは、運動の強度を最大心拍数の割合で管理する方法を示しており、年代や個人の体力によって無理のない範囲で心拍数を調整するのが望ましいとしています。


クールダウンと回復をセットに
階段運動後は、筋肉の血流を戻すために下半身の軽いストレッチを行いましょう。
特に太もも(大腿四頭筋)・ふくらはぎ(腓腹筋)のストレッチを行うことで、乳酸の蓄積を防ぎ、翌日の筋肉痛を軽減できます。
また、水分補給も忘れずに。軽い脱水は心拍上昇を招き、運動効果を下げる原因になります。

継続のコツ:「記録」と「習慣化」
階段の登り降り運動の最大の敵は “忘れること” です。
続けるためには、「いつ・どのくらい登ったか」を可視化するのが効果的。
行動科学の研究でも、「運動を習慣化するには『きっかけ行動』と結びつけることが最も有効」とされています。

出典:How are habits formed: Modelling habit formation in the real world
階段運動を安全に続けるための正しいフォームと注意点まとめ
- 記録とルーティン化で “無意識に続く運動” へ
- 正しいフォームと呼吸で膝・心臓への負担を軽減
- 心拍数は最大の80%以内を目安にコントロール
- クールダウン・水分補給で回復力アップ
まとめ:3分の階段で未来の自分を変える

階段の登り降りは、特別な準備や道具が不要な “日常最強のエクササイズ” です。
実際、短時間・高強度の階段登り降りでも、身体には明確な変化が生じます。
たとえば、1回あたり数分〜十数分の昇降を繰り返すことで、心肺持久力の改善や代謝の向上、脂質代謝の改善といった多面的な効果が報告されています。
また、身体だけでなく、気分やエネルギー感など “メンタル面” にも良い影響を及ぼす可能性があります。
実際に、短時間の階段昇降後に「疲労感の軽減」「活力の向上」が報告された研究もあります。
つまり、ウォーキングやジム通いのためのまとまった時間が取れない人でも、通勤中、オフィス、自宅などの日常の階段を活用すれば、“わずか3〜10分” で確かな運動効果が期待できるのです。
出典:Brief Intense Stair Climbing Improves Cardiorespiratory Fitness
Effects of a Brief Stair-Climbing Intervention on Cognitive Performance and Mood States in Healthy Young Adults
明日からできる3つの行動ステップ
- 1日3分から始める:
- 通勤時・昼休み・帰宅時のどこかで階段を1〜2階分登る
「1日合計10分」を目標に、無理なく増やしていく
- 通勤時・昼休み・帰宅時のどこかで階段を1〜2階分登る
- 心拍を意識して “ゾーン2” をキープ:
- やや息が弾む程度(110〜135 bpm)を目安に
スマートウォッチで測定すれば精度が上がる
- やや息が弾む程度(110〜135 bpm)を目安に
- 週単位で記録してモチベーション化:
- アプリやメモで回数・時間を可視化
1週間で達成度が見えると継続が習慣になる
- アプリやメモで回数・時間を可視化
続けるほど変わる!:階段運動で健康を習慣に
「時間がない」「運動が苦手」─ そんな人こそ、階段の登り降りが最適かもしれません。
わざわざスポーツウェアを着る必要もなく、特別な器具も不要。
出勤の途中、オフィスでの移動、自宅マンションの階段など、“日常の中で完結する運動” だからこそ続けやすいのです。
たった数分でも、身体は確実に反応します。
息が少し上がるだけで血流が促進され、体温が上がり、集中力が高まります。
毎日の小さな積み重ねが、代謝や心肺機能、さらにはメンタルの安定にも良い影響を与えることが、多くの研究で報告されています。
運動とは、特別なものではなく「生活の延長線」にある行為です。
エレベーターを1回分だけ階段に変える。
昼休みに3分だけ登ってみる。
その “わずかな選択” が、1週間後の軽やかさにつながります。
今日の1往復は、単なる移動ではありません。
それは「未来の健康を先取りする投資」であり、あなたの身体と心を変える最初の一段です。
無理のないペースで続ければ、半年後には確かな変化を感じるはず。
階段を登るたびに、自分の中に新しいエネルギーが生まれていく ─ その実感を、ぜひ楽しんでください。
おことわり
本記事の内容は、筆者による実測データおよび公的機関・学術論文などの情報をもとに作成した一般的な健康情報です。
医療・運動指導を目的としたものではなく、すべての人に同じ効果を保証するものではありません。
階段運動を行う際は、体調や既往症(心疾患・高血圧・関節疾患など)に応じて、医師または専門家の指導を受けたうえで実施してください。
特に40代以降・運動習慣のない方は、初めは無理のないペースで行いましょう。
また、本記事で紹介する運動や数値はあくまで目安であり、個人の身体条件や環境によって結果が異なります。
万が一、体調不良・痛みなどの症状が現れた場合は、直ちに運動を中止してください。
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